ESP32 と NeoPixel フルカラー LED テープで Wi-Fi 卓上イルミネーションオブジェを作ってみた

ESP32 ( ESP-WROOM-32 )

LED テープライトの扱いに注意!

LED テープライト類は、物によって取扱いに注意が必要です。

LED テープライト は曲げに弱く、接触不良が起きやすいので注意!

今回私が使った NeoPixel ( WS2812B )の LED テープは、LED素子の間隔が狭くて理想的だったのですが、ちょっと鋭角に曲げてしまうと接触不良が起きやすい、とっても繊細なものでした。

そして、NeoPixel ( WS2812B )の特性上、接触不良が起きた場所より後の LED 素子は全て点灯しなくなってしまいます
接触不良を起こした様子は以下の動画のようになります。

このように、接触不良を起こすと、それ以降の LED は全て点灯しなくなります。
NeoPixel ( WS2812B ) の信号ラインはカスケード接続(数珠つなぎ)されているので、一つの LED に電源が入らないと、次へ信号が伝達されなくなるようです。
NeoPixel ( WS2812B ) の欠点かも知れません。
NeoPixel とは別の DMX対応 LED 素子( 例えば WS2822S )の場合は、DMX回線さえ正常であれば、故障したところだけ点灯しなくなるだけで、それ以降は問題無く点灯するそうです。

ということで、その LED部分だけ、ハンダを盛り直しました。
私が使ったこの NeoPixel LED テープライト は、防水用だったので、カバーを外さなければいけく、手間がかかりました。
ハンダ修正後、以下の動画のように正常に表示されるようになりました。

LED テープライト は、樹脂でモールドされたものも販売されており、そういうものが故障すると修理が難しいですね。
取り扱いに気を付けたいところです。

LED テープライト は全点灯すると大電流が流れるので要注意!

先にも述べましたが、NeoPixel ( WS2812B ) を144個フルカラーで全点灯させると、とんでもない大電流が流れます。

私が使った回路では、全点灯の10%くらいの明るさでも約 500mA の電流が流れました。
ということは、全点灯すると3A超えするのではないかと思います。
そんな電流を長時間流してしまうと、回路の線が細いところはすぐに焼損してしまうでしょう
ましてや、ブレッドボードを使ったりしたら、ブレッドボードが熱で溶けてしまうのではないかと思います。
自作回路を作る場合には、保護回路を十分に設計して、最大電流でも余裕でカバーできる回路にしないと、長時間運用は怖いですね。

今回、私はブレッドボード上で実験しましたが、先に紹介したポリスイッチ(リセッタブルヒューズ)を使って、500mA以上電流が流れないようにしています。
そして、プログラミング上でも全点灯の 10% 程度に抑えるようにしています。
それでも、10%白色全点灯で約400mAを長時間流し続けていると、触ることができないほどポリスイッチ(リセッタブルヒューズ)が発熱します。
ブレッドボード上では接点の接触面積も小さく、ジャンパーワイヤーは細い回線を使っているので、明るさ10%程度でも怖いですね。

ということで、できるだけイルミネーションは常時点灯せず、点滅を繰り返すエフェクトパターンにするべきだと思いました。
そうすれば、発熱は抑えられます。
いずれにせよ、長時間運用するならブレッドボードなんか使ってはいけません
しっかり太い回線パターンでハンダ付け固定するなり、接点を圧着するなりした方が良いですね。
自作する時は要注意です。

ただ、以下に紹介する方法はブレッドボードで使っていますが、あくまで一時的な実験と思って下さい
ここのところをよくご理解ください。

LED テープライト をオブジェっぽく仕込む

今回使った NeoPixel ( WS2812B ) LED テープは 144個の LED 素子で、防水仕様のものです。
全体写真はこんな感じです。

144個のLEDなので、コントロールソフト Jinx! – LED Matrix Control で制御しやすいように、巻き一周をLED 36個分とし、4段になるように巻いていきます。
その時、下図のように36個目のLED素子の列を格段合わせるよう巻きます。

そうしたら、結束バンド(インシュロック)で縛っていきますが、きつく締めてしまうと LED テープが破損するので、程よく緩く、でもしっかり止まっている程度に締めてください。
ロールが解けない程度の緩さで良いと思います。

ここは結束バンドでなくても、固定できれば何でも良いと思います。
私はグルーガン(ホットボンド)や養生テープを試しましたが、一番やりやすく手軽だったのが結束バンドでした。

そして、コネクタ部分や不要なリード線の先端は接触ショートしないように、カットするなりビニールテープや自己融着テープなどで保護しておくと良いと思います。

接続する

まずは、LEDテープを光らせるだけの回路を説明します。
NeoPixel Ring を追加した回路は後で述べます。

今回、私の手持ちの AC アダプターは 2.0A なので、当然、2.0A まで問答無用で電流が流れてしまいます。
私が愛用している、サンハヤトのニューブレッドボード SAD-101 は、最大電流 3A となっていますが、ブレッドボードは接点不良が起きやすく、意図しない発熱が起きやすいです。
たとえ定格電流以下でも、回路の発熱によってブレッドボードが溶けたり、焼損してしまう場合があります。

そこで、以下のように最低限の回路保護として、250mA のポリスイッチ(リセッタブルヒューズ)を使いました。
遮断電流は約 500mA です。
先でも述べましたが、それでも 400mA を常時長時間流し続けたら、ポリスイッチ自体が触れないくらい発熱しますので、付近のコンデンサ等に接触しないようにご注意ください。
ポリスイッチ(リセッタブルヒューズ)のリード線は、放熱の為に切断せずにそのままの長さで使用した方が良いかも知れません。

ポリスイッチではなく、サーマルシャットダウン付きのレギュレーターを使っても良いかもしれませんね。
もっといろいろ保護回路を作る必要があるかもしれませんが、とりあえず簡易実験なので、ここまでの最低限としておきます。
※ACアダプターとパソコンの電源は同じコンセントおよびテーブルタップから取ってください。
ESP32 の電源をUSBアダプターから取っている場合も同じコンセントから取ってください。
GNDの電位差を極力少なくするためです。
ちなみに私は基本的に素人独学なので、この回路で起きたトラブルは一切保証しません。

写真ではこんな感じになります。
LED テープにせっかくコネクタが装備されてあるのに、ジャンパーワイヤーで直挿ししているのはあまり良くないと思いますが、あくまで即席実験ですのでご容赦ください。

Arduino core for the ESP32 のインストール

Arduino IDE は 1.8.8 で動作確認しています。
(つい最近アップデートされました。)

また、Arduino core for the ESP32 は stable 1.0.0 で動作確認しています。

インストール方法は以下の記事を参照してください。

Arduino core for the ESP32 のインストール方法

ライブラリおよびパソコンソフトのインストール

前回の記事を参照して、Arduino – ESP32 用の以下のライブラリをインストールしておいてください。

● ArtnetWifi ライブラリ
● FastLEDライブラリ

そして、Windowsパソコンには Windows専用のフリーウェア Jinx! – LED Matrix Control をインストールしておいてください。

では、次ではスケッチ(プログラムソースコード)を紹介します。

 

コメント

  1. H.W より:

    mgo-tecさん、H.Wです。
    ご無沙汰してます。。。

    多連LEDテープと12連リングLED を使ったイルミネーション。。。
    ダイナミック且つ幻想的でとても素晴らしいですね…
    (過去にもESP-WROOM-02 で同様なモノを作られてるんですね…?)
    これを上手く活用すれば、株式市場のリング状電光掲示板モドキ?も作れそうですね?(笑)

    私も何とか手持ちに無い部品を手に入れ、クリスマスまでに間に合わせてみたいと思います。。。
    今回は消費電流も多いので、元々ブレッドボードは接触不良、誤配線、ノイズ混入、見た目の悪さ等々から殆ど使用しないので、少し時間が掛かりそうです。

    実は時間がさけない一番の理由は、mgo-tecさんも既に手に入れられて検討されてるかも知れませんが、7月末に発売されたSONYの「Spresence」基盤を最近入手し、ここ暫くこれに嵌ってしまってることにあります。
    メインボードはESP32devkit より一回り小さく、WiFiやBLEは搭載されてませんが、その代わりにGPS 機能とハイレゾ DACが搭載されており、サンプルスケッチを適宜改造して楽しんでます。。。
    何しろ消費電力がとても少なく、Lipo電池直結で携帯動作できる所が非常に気に入ってます。
    (ここは適切ではないので、詳細についてはgmailの方に書きます。)

    • mgo-tec mgo-tec より:

      H.Wさん

      いつもブログご覧いただき、ありがとうございます。

      確かに、株式市場の電光掲示板っぽいものは出来そうな気がしますね。
      私的には予算が無いので、これ以上LEDを増設できませんが・・・。
      ぜひ、クリスマスイルミネーション試してみて下さい。
      色んな人のアイデア見てみたいですね。

      SONYの「Spresence」は、とっても興味あるのですが、今は経済的に厳しくてとても買えない状況です。
      余裕のある時期に obniz を購入してたものの、まだ開封すらしていません。
      積み基板がまだ沢山あります。
      でも、いつかSpresenceは試そうと思っています。
      Spresenceいいなぁ・・・。

  2. mgo-tec mgo-tec より:

    管理人の mgo-tec です。
    ブログ読者の juchangさんからの写真投稿がありました!

    comment_artnet01.jpg

    3Dプリンターで自作されたパイプに NeoPixel LED テープを貼り付けているとのことです。
    インシュロックを使うよりも格段に良い感じですね。
    このアイデアは素晴らしいです!!!
    いつも実験していただき、本当にありがとうございます。

    この後、光ファイバーも設置するみたいです。
    どうなるか期待しちゃいます!
    (^^)

  3. mgo-tec mgo-tec より:

    管理人のmgo-tecです。
    前コメントで紹介した juchangさんから更に進化した素晴らしい工作例の写真投稿がありました。

    comment_led_tape01.jpg

    クリアーカバーを入れて、光が屈折してイイ感じですね。
    光ファイバーの設置も、私と違ったセンスで、新鮮な感じがします。
    光ファイバーは、125mm、150mm、200mmに切断したものを使っているとのことです。
    梱包時の丸みをそのまま利用しファイバー立てに挿しているとのことです。
    いろいろ工夫次第で、面白い効果の卓上イルミネーションができそうですね。
    私自身も負けていられないと思いました。
    juchangさん、いつもありがとうございます。
    m(_ _)m

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